2023・04・07
Interview-生田麻衣さん
ー神東ファームの公式サイト(本サイト)レシピページに掲載している瀬戸内マイヤーレモンのオリジナルレシピ開発を担当していただいている 生田麻衣先生にお話を伺いましたー
profileー
生田麻衣(いくた まい) ゆめ美咲代表/製菓衛生師・山口県農村漁村女性活躍支援アドバイザー
山口県光市を拠点に、六次化製菓店Tsukari Berrys(ツカリベリーズ)店長を務める傍ら、レシピ開発などで地元農林漁業者の六次産業化支援に尽力。地元企業の紹介で神東ファーム代表 瀧山と出会い、瀬戸内マイヤーレモンのレシピ開発を担当することに。
『まだ珍しく、あまり知られていないマイヤーレモンを地元の特産として育てたい。地元の食卓の定番となるようなメニューを』という瀧山の期待にこたえ、2022年度の初摘みのグリーンのマイヤーレモンから、イエローマイヤーレモン、そして果汁と、それぞれの特徴にあった家庭向けのレシピを考案。神東ファームのホームページにて公開中。
また、瀬戸内マイヤーレモンを取り上げたテレビ番組の企画などでも新しいメニューを考案、自ら実演するなど、事実上の「瀬戸内マイヤーレモンアンバサダー」としてメディア出演も複数。
レシピ開発で心がけていることは?ー
最初に瀧山社長から「家庭料理として浸透させたい」という要望をいただきました。なので、難しすぎず家庭でも作りやすいもの。でも一度作って終わりではない「また作って食べたくなるメニュー」を心がけています。
家族で楽しめるようなもの、家族で食卓を囲んで食べるもの、そんなイメージを大切にしながらレシピを考えています。
マイヤーレモンの第一印象は?ー
名前を聞いたことはありましたが、実際に手に取ったのは神東ファームの瀬戸内マイヤーレモンが初めてでした。最初のお話で”レモンとオレンジの交配種で、緑色から黄色・オレンジまで、収穫時期によって風味が少しずつ変化していき、それぞれにおいしく食べられる果実”と聞いて、おもしろい素材だなと思いました。
初めて濃い緑色の果実を受け取った時は、皮も食べられると聞いていたもののやはり少し硬いですし、正直使いにくいのでは?との思いもあったのですが、箱を開けたとたんに広がるあまりの香りのよさに、アイデアが湧いてきました。
普通のレモンでは代替できないところは?ー
酸味はありますがカドのない酸味で、そのまま食べられる、というところだと思います。本当にいろいろなものに入れて料理が成立する、これはマイヤーレモンならではだと思います。
また、皮ごと食べられるということも挙げられます。どんなレモンでも国産レモンなら防カビ剤など使っていないということで安心と言われますが、ジャムなどにする以外、あまり皮ごと食べるということはないですよね。でも瀬戸内マイヤーレモンは皮が薄くて白いわた部分のえぐみも少なめなので、用途が多いです。薄くスライスしたり刻んだりすれば、より深い味や香りになり、見た目のアクセントにもなります。
ビタミンやポリフェノールなどの栄養素は皮により多く含まれているので、皮ごと食べてうまみも栄養もとれてしまうのはいいですね。
収穫時期ごとのマイヤーレモンの良さを生かした使い方を教えてくださいー
●グリーンマイヤーレモン(収穫10月~11月頃)
「魚料理」「お酢のかわり」「お酒」ですかね。どちらかというと大人向き。
フレッシュなグリーンのマイヤーレモンは、とても爽やかな香りを持っていて、その分、少し青っぽさもあります。魚料理にとても合うと思います。
また、酸味もマイヤーレモンとしては強い方なので、料理での使い方としては、普通の「お酢」をマイヤーレモンしぼり汁に置き換えて使うといろいろな用途があります。神東ファームのレシピページで紹介している「しらす丼」も、マイヤーレモンで酢飯を作っています。
そしてこれはおすすめの使い方ですが、冷凍すると酸味やえぐみが少しマイルドになる印象があります。あらかじめ縦4つにカットして冷凍しておけば、保存もきいてすぐ使え、スライサーで簡単にスライスできます。仕上げに飾ると風味をプラスして見た目も美しいですよ!
ー筆者もあのしらす丼を試食した時はあまりの風味のよさに「まるで料亭!」と感動したのを覚えています(笑)ー
また、実際多くのマイヤーレモンファンが『お酒がおいしくなる』と言われていますね。
ー「お手頃な焼酎が高級なお酒のよう」といって何度も直売所に来てくださる常連のお客様もいらっしゃるときいています。ー
●イエローマイヤーレモン(収穫12月~1月頃)
酸味がよりまろやかになり、グリーン同様お酢がわりのような使い方もできますし、お菓子にも使いやすくなります。フルーティーになるので、甘いお菓子は特に相性がいいですね。
寒い時期なので鍋もおすすめです。マイヤーレモンの香りや旨みが素材の味を引き立て、よりおいしくなります!
ー市販のレシピ本などを見てお菓子を作るときに、レモンのレシピのほかにも、ネーブルやオレンジを使ったレシピをマイヤーレモンに置き換えて作ってもおいしくできますか?ー
はい、もちろんです!
レモンのレシピはマイヤーレモンのイエロー期、ネーブルやオレンジのレシピはオレンジ期で代用すると良いと思います。
マイヤーレモンを使用するときっとより美味しくなりますよ♪
●イエローマイヤーレモン果汁(1月頃に収穫したマイヤーレモンのストレート果汁)
なんといっても手軽にいつでも使えるのが魅力です。調味料としてより使い勝手がいいですね。お酢やぽん酢のかわりといえばわかりやすいと思います。まろやかな酸味と旨みがあるので、それ以外にも本当にいろいろな料理に少しずつ加えると味に深みが出ます。塩や醤油が控えめでも風味・旨みをプラスしてくれるので減塩にもつながります。
ソースやドレッシングもおすすめです。レシピページでも紹介しているオーロラソースはいろいろなものに使えます。揚げ物もさっぱりおいしく食べられますよ。とっても簡単なのでぜひ試していただきたいですね。
また、スイーツのソースもおすすめです。加糖タイプのバニラヨーグルトやバニラアイスに少し加えて混ぜるだけでとっても美味しいソースになります。市販のロールケーキやカステラにかけてちょっとおしゃれなカフェデザート風に仕上げれば、簡単に”映え”スイーツのできあがり。おもてなしの一皿にもなります。
個人的に一番好きな食べ方は?ー
「うどん」です!
もともと麺類が好きなのですが、シンプルなうどんに少しマイヤーレモンしぼり汁やストレート果汁を加えるだけでも本当にさっぱりして食べやすく、大のお気に入りです。ちょっと疲れたとき、あまり食欲がない時にも食べやすいですし。レシピでは鶏団子を使ったうどんを紹介していますが、素うどんでも断然おいしいです(笑)
あとは先ほどもお話しした「マイヤーレモン果汁入りアイス」。ソースにしても、そのままアイスとしても食べられて、子どもも大人もきっとたくさんの方に気に入っていただけると思います。
消費者の皆さんに一言
レモンにはクエン酸やビタミンC、ポリフェノールも豊富ですが※、お肌や健康のためにこのような栄養素を摂りたいと思っても、毎日少しづつ継続的に摂らないとあまり意味がありません。それはなかなか難しいものですよね。でもマイヤーレモンならドリンク、お料理、スイーツとなんにでも使えるので、ぜひ手軽に毎日の食卓に取り入れてほしいです。
栄養的な話を抜きにしても、まず何よりも、マイヤーレモンでいろんなものがおいしくなります。本当になんにでもあうので、ぜひ毎日「瀬戸内マイヤーレモンのある食卓」を楽しんでいただきたいです。
ー生田先生、ありがとうございましたー
※.参考文献 食品分析開発センター
link: >>瀬戸内マイヤーレモン オリジナルレシピ
link: >>瀬戸内マイヤーレモン WEB SHOP